5/2〜5/9、Christophe Pannekouckeくんのカルテットでフランスへ行ってまいりました。
現地滞在7日間、深刻なトラブルもなく無事にツアーを終えることができました。
まずは、このツアーをブックしてくれたChristopheと、そのご家族、関係者各位、一緒に行動してくれたメンバー、そして来てくれたお客様に厚く、御礼申し上げます。
このツアーのために奔走してくれたChristopheには、なんとお礼を言ったら良いのやら。
バンドはメンバー同士の信頼で成り立つものですが、遠く離れた国に住んで違う文化を持つ人間同士でそれを構築して維持するのは大変なことであると思うのです。しかも僕らは、音楽を通じて手応えを感じていたとはいえ、日本で数回会ったことがあるだけ。Christopheはそんな間柄でしかない我々外国人をよく信頼してくれたと思います。信頼は結果から得られるものでなく、まず相手を信頼することから始まるのだということを行動でもって示してくれました。これは文化の違いなのか人格の違いなのかよくわかりませんが、とにかく素晴らしい信念を持ったヤツだと思います。本当にありがとう。他に謝意を表す言葉が見当たりません。あとは行動で応えようと思います。
パリで起きたこと感じたことは山のようにあって、一回では書ききれないので何回かに分けて書こうと思っていますが。
とりあえず、メインであったライブのことをまず最初に書こうと思います。
5/4(木)は パリ市内のchat noirという小さなカフェの地下にあるライブスペースでライブでした。フランス語でchatは猫。noirはdark。まあ訳すと黒猫って感じでしょうか。どういう位置づけのライブハウスなのかはよくわかりませんが感じる雰囲気はけっこうアングラな感じでありました。日本で言うなれば下北の小劇場的な。嫌いではありませんね。むしろこういうところの方が落ち着きます。演奏初日だったのでChristopheは結構緊張していたようですが。笑
嬉しかったのは、パリ在住の僕の友達と、そして偶然同じ日にパリにいた僕の生徒と友達が見に来てくれたこと。パリで会えるなんて面白いもんですねえ。
Christopheの友人のミュージシャンが何人か遊びにきてくれてライブ後、セッション。初めて会った人でも言葉も人種も国も違っても曲名を言えば演奏が始まるのが音楽。ジャズ。世界の共通言語ですね。面白かった。
そして2日目は、リヨン。フランス第2の都市でサン=テグジュペリの生まれた街でもあるところ。本当に綺麗な街並みでした。どうも、パリ市街はフランス革命で街の建物のほとんどが破壊されてそれ以前の建物は少ないみたいなのですが、リヨンはそれ以前からある街並みが残っていて素敵。ココは本当に住みたいと思いましたネ。
そんな街でのライブはSt Georgesというジャズクラブにて!ココも地下でしたが、素敵なところでしたねえ。50人くらいのキャパが満員。お客さんの反応も上々。嬉しかった。
そして3日目は、クリストフの地元、スイス国境に近いアヌマスという街に移動して、chateau rougeという大きな施設での演奏。この会場は4つ会場があって大中小のホールと、カフェ。僕らは一番小さなカフェで演奏でしたが、それでも100人以上のお客さんが集まって大盛況。いやはやすごい。
この日のライブの前には、クリストフが教えている音楽学校でのレッスンにも参加して、地元のジャズ愛好家と交流しました。生徒さんはみんなキャラ立ちの良い、いい人たちで笑。みんなライブも見に来てくれて嬉しかった。音楽好きな人は万国共通。
そして最終日。リボリ通り59番地という、ビルまるごとアーティストのアトリエというとても有名なところで、日本の岡山とフランスのアーティスト交流の展覧会が開かれていて、その会場でライブ。こちらも大盛況。日本人もけっこういて、そして僕の両親の郷里である岡山出身の人と多く知り合えました。なんでも岡山で日仏の芸術交流イベントがたくさん催されているとのこと。
いやそんなん。絶対顔出しに行くでしょう。
と、まあライブはこんな感じでありました。
どこも盛況で評判も良く、ありがたい限りです。
面白かったのが、日本と空気が全然違うこと。楽器が鳴る。雨が降っても鳴る。雨が降っている地下室でも鳴る。
日本で雨模様で地下室とか、もうウッドベース弾きには絶望的な状況以外なんでもないのですが、全然気にならない。湿度なんでしょうかねえ。リヨンのジャズクラブでは加湿のために電気ポットの蓋を開けてお湯を沸かしていましたが、それでも地下室で湿度は50%弱。まあまあ適度ですネ。日本で5月アタマに地下室でそんなことしようもんなら、譜面がしわしわになりかねない状況ですけど、全然そんなコトはない。
体感気温と風の温度と、日差しの温度が全然違う。体感そんなに寒くないのに、風はひたすら冷たくて(でもそんなに寒くない)、そんなに気温は暑くないのに、日差しはひたすら熱く眩しい。サングラス必要。あんまり日本じゃこんなことないよなあ・・と思いながら街をあるいてました。
これが帰りにトランジットで上海に降り立ったとたん、風が重く生ぬるくて、ああ、アジアの風だ、と笑いました。空気が全然違うんですねえ。面白い。
なんかそれぞれに書ききれないことが多くて、リアルタイムで更新しておくんだったしまったなあと思ってますが。
まあ忘れないように思い出しつつ、巴里見聞録ぼちぼち書いていこうと思います。
とりあえず今日はこの辺で。
見逃した大河ドラマ見にゃいけん。